第08章 整形外科疾患 / B. 関節疾患
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Question
問題 645 「50歳の女性。子供の頃、先天性股関節脱臼で治療を受けたことがある。最近、左股関節部に痛みがあり跛行するようになった。エックス線検査の結果、変形性股関節症と診断された。」この症例の疾患について誤っている記述はどれか。
  1. 1一次性の関節症である。正解!
  2. 2トレンデレンブルグ歩行がみられる。不正解
  3. 3初期には歩行開始時痛がある。不正解
  4. 4股関節の可動域制限がみられる。不正解
Explanation
解説
1. [正解]先天性股関節脱臼の既往がある変形性股関節症は二次性(続発性)の関節症であり、一次性ではない。わが国の変形性股関節症は二次性が約80%を占め、先天性股関節脱臼・同亜脱臼・臼蓋形成不全が主な基礎疾患である。教科書にも「わが国では一次性は約15%程度、二次性が約80%」と記載されている。この症例は先天性股関節脱臼の治療歴があるため、明らかに二次性である。
2. [誤り]変形性股関節症では股関節外転筋力の低下によりトレンデレンブルグ歩行がみられる。患側立脚時に骨盤が健側へ下がり、肩が患側へ傾く特徴的な歩行パターンである。
3. [誤り]変形性股関節症の初期には歩行開始時痛(starting pain)がみられる。歩行や立ち座り、寝返りなどの股関節運動時に股関節部痛が出現する。
4. [誤り]軟骨変性・摩耗と骨棘形成により股関節の可動域制限が生じる。進行とともに屈曲・内旋・外旋など全方向の可動域が制限される。
Key Points
ポイント
  • わが国の変形性股関節症は二次性が大部分(約80%)を占め、先天性股関節脱臼・臼蓋形成不全が主な原因疾患である。一次性(原因不明)は約15%と少ない。二次性の基礎疾患は女性に圧倒的に多いため、変形性股関節症も女性に多い。トレンデレンブルグ歩行は股関節外転筋力低下を示す重要な所見である。
  • 重要用語: 二次性変形性股関節症, 先天性股関節脱臼, トレンデレンブルグ歩行, 臼蓋形成不全, 歩行開始時痛 を正確に理解しておくこと。
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