1. [誤り]慢性膵炎では膵外分泌機能が低下し、リパーゼ・アミラーゼ・トリプシンなどの消化酵素の分泌が減少する。特にリパーゼ欠乏により脂肪の消化が障害され、未消化の脂肪が便中に排泄されて脂肪便(白色便、悪臭、便器に浮く)を呈する。脂肪便は慢性膵炎の特徴的な症状であり、ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミン欠乏症も合併する。
2. [誤り]腹痛は慢性膵炎の主要症状である。持続性または反復性の上腹部痛(心窩部痛)が背部に放散するのが特徴的で、前かがみの姿勢で軽減することがある。膵臓の線維化と膵管内圧上昇、周囲組織の炎症が原因とされる。飲酒や食事(特に脂肪食)により増悪する。
3. [誤り]慢性膵炎では体重減少がみられる。消化酵素分泌低下による消化吸収障害(脂肪便・下痢)、腹痛による食事摂取量の減少、アルコール性の場合の栄養状態不良などが原因である。進行例では著明な体重減少とるいそうを呈する。
4. [正解]慢性膵炎では低血糖ではなく「糖尿病(高血糖)」をきたす。膵内分泌機能が障害されてインスリン分泌が低下し、二次性糖尿病が発症する。これは膵性糖尿病とよばれ、慢性膵炎患者の約30~80%に合併する。低血糖はインスリン過剰分泌(インスリノーマなど)で見られる病態であり、慢性膵炎とは逆の状態である。