第07章 代謝・栄養疾患 / A. 糖代謝異常
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Question
問題 537 糖尿病性神経障害でみられるのはどれか。
  1. 1振動覚低下正解!
  2. 2ブルジンスキー徴候不正解
  3. 3バビンスキー反射不正解
  4. 4筋強剛不正解
Explanation
解説
1. [正解]糖尿病性神経障害では末梢感覚神経が障害され、振動覚低下がみられる。音叉を用いた振動覚検査で、足関節や母趾の振動感覚が低下・消失する。振動覚は深部感覚(位置覚・運動覚とともに)であり、太い有髄神経線維で伝えられるため、神経障害の早期から障害される。下肢遠位部から障害が始まり、手袋靴下型分布を示す特徴がある。
2. [誤り]ブルジンスキー徴候は髄膜刺激症状の一つであり、糖尿病性神経障害ではみられない。仰臥位の患者の頭部を前屈させると膝関節が屈曲する現象で、髄膜炎・くも膜下出血などの髄膜刺激で陽性となる。中枢神経系(髄膜)の異常所見であり、末梢神経障害とは無関係である。
3. [誤り]バビンスキー反射(バビンスキー徴候)は上位運動ニューロン(錐体路)障害の所見であり、末梢神経障害ではみられない。足底外側を踵から母趾に向けて擦過すると、正常では足趾が底屈するが、錐体路障害では母趾が背屈し他の足趾が開く。脳卒中・脊髄疾患などで陽性となるが、糖尿病性神経障害は末梢神経障害なので陰性である。
4. [誤り]筋強剛(固縮)は錐体外路障害(大脳基底核障害)の所見であり、糖尿病性神経障害ではみられない。パーキンソン病などで見られる筋緊張の持続的亢進状態で、他動的に関節を動かすと全可動域にわたって抵抗が続く(鉛管様強剛、歯車様強剛)。糖尿病性神経障害は末梢神経障害であり、筋緊張は正常または低下する。
Key Points
ポイント
  • 糖尿病性神経障害の感覚障害:振動覚・位置覚(深部感覚)、痛覚・温度覚(表在感覚)が障害される。振動覚低下は早期から出現し診断に有用。
  • 神経障害の分布パターン:手袋靴下型(四肢遠位部から左右対称性に進行)、下肢から始まり上肢に及ぶ。
  • 髄膜刺激症状との違い:ブルジンスキー徴候、ケルニッヒ徴候は髄膜炎の所見。項部硬直も髄膜刺激症状。
  • 上位・下位運動ニューロン障害の違い:上位(錐体路)障害ではバビンスキー反射陽性・腱反射亢進・筋緊張亢進、下位(末梢神経)障害では腱反射低下・筋緊張低下・筋萎縮。
  • 重要用語:振動覚低下、手袋靴下型、ブルジンスキー徴候、バビンスキー反射、筋強剛 を正確に理解しておくこと。
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