第07章 代謝・栄養疾患 / A. 糖代謝異常
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Question
問題 535 糖尿病性神経障害でみられないのはどれか。
  1. 1深部腱反射亢進正解!
  2. 2勃起障害(ED)不正解
  3. 3起立性低血圧不正解
  4. 4筋萎縮不正解
Explanation
解説
1. [正解]糖尿病性神経障害では深部腱反射は「亢進」ではなく「低下または消失」する。末梢神経(感覚神経・運動神経)が障害されるため、アキレス腱反射や膝蓋腱反射が減弱・消失する。深部腱反射亢進は上位運動ニューロン障害(脳卒中・脊髄疾患など中枢神経障害)で見られる所見であり、末梢神経障害では出現しない。
2. [誤り]勃起障害(ED:erectile dysfunction)は糖尿病性自律神経障害の代表的症状である。陰茎への血流を調節する自律神経(副交感神経)が障害され、陰茎海綿体への血流が不十分となって勃起が得られなくなる。糖尿病男性の約30~50%にEDが見られ、QOL低下の重要な要因となる。
3. [誤り]起立性低血圧は糖尿病性自律神経障害による血管運動調節障害で生じる。正常では立位になると交感神経が働いて末梢血管を収縮させ血圧を維持するが、自律神経障害があると血管収縮が起こらず、起立時に血圧が低下して立ちくらみ・めまい・失神などを呈する。
4. [誤り]筋萎縮は糖尿病性神経障害による運動神経障害の結果として生じる。運動神経の障害により筋肉への神経支配が失われ、筋肉が萎縮する(神経原性筋萎縮)。特に下腿の筋萎縮や手の骨間筋萎縮などが見られる。筋力低下も伴う。
Key Points
ポイント
  • 深部腱反射の意義:末梢神経障害では低下・消失、中枢神経障害(錐体路障害)では亢進。糖尿病性神経障害は末梢神経障害なので反射は低下する。
  • 糖尿病性神経障害の3つの要素:感覚神経障害(しびれ・疼痛・感覚鈍麻)、運動神経障害(筋萎縮・筋力低下・反射低下)、自律神経障害(ED・起立性低血圧・便秘・下痢・排尿障害・発汗異常)。
  • 自律神経障害の多彩な症状:循環器系(起立性低血圧)、泌尿生殖器系(ED・排尿障害)、消化器系(便秘・下痢・胃不全麻痺)、発汗異常など。
  • 手袋靴下型分布:感覚障害が四肢遠位部から始まり、左右対称性に進行する特徴的パターン。
  • 重要用語:深部腱反射低下、勃起障害、起立性低血圧、筋萎縮、自律神経障害 を正確に理解しておくこと。
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