1. [正解]糖尿病性神経障害では深部腱反射は「亢進」ではなく「低下または消失」する。末梢神経(感覚神経・運動神経)が障害されるため、アキレス腱反射や膝蓋腱反射が減弱・消失する。深部腱反射亢進は上位運動ニューロン障害(脳卒中・脊髄疾患など中枢神経障害)で見られる所見であり、末梢神経障害では出現しない。
2. [誤り]勃起障害(ED:erectile dysfunction)は糖尿病性自律神経障害の代表的症状である。陰茎への血流を調節する自律神経(副交感神経)が障害され、陰茎海綿体への血流が不十分となって勃起が得られなくなる。糖尿病男性の約30~50%にEDが見られ、QOL低下の重要な要因となる。
3. [誤り]起立性低血圧は糖尿病性自律神経障害による血管運動調節障害で生じる。正常では立位になると交感神経が働いて末梢血管を収縮させ血圧を維持するが、自律神経障害があると血管収縮が起こらず、起立時に血圧が低下して立ちくらみ・めまい・失神などを呈する。
4. [誤り]筋萎縮は糖尿病性神経障害による運動神経障害の結果として生じる。運動神経の障害により筋肉への神経支配が失われ、筋肉が萎縮する(神経原性筋萎縮)。特に下腿の筋萎縮や手の骨間筋萎縮などが見られる。筋力低下も伴う。