1. [正解]脳圧亢進では頻呼吸ではなく「徐呼吸」がみられる。脳圧が亢進すると延髄の呼吸中枢が圧迫され、クッシング現象(Cushing現象:徐脈・高血圧・呼吸異常)の一環として呼吸数が減少し、不規則な呼吸パターン(ビオー呼吸など)を呈する。頻呼吸の原因は発熱・肺炎・肺塞栓・心不全・貧血・代謝性アシドーシスなどである。
2. [誤り]クスマウル大呼吸は代謝性アシドーシスの代償呼吸である。糖尿病性ケトアシドーシスでは、インスリン欠乏により脂肪分解が亢進してケトン体(酸性物質)が蓄積し、血液が酸性に傾く。これを代償するため、炭酸ガス(CO₂)を呼気から排泄しようと深く大きな規則的呼吸(クスマウル大呼吸)を行う。
3. [誤り]起坐呼吸は左心不全による肺うっ血で見られる。左心室のポンプ機能低下により肺静脈圧が上昇し肺うっ血が生じる。臥位になると静脈還流量が増加して肺うっ血が増悪し呼吸困難が強まるため、患者は上半身を起こした姿勢(座位・半座位)をとって呼吸困難を軽減しようとする。
4. [誤り]チェーン・ストークス呼吸は尿毒症、重症心不全、脳血管障害などで見られる周期性呼吸である。呼吸が次第に深く速くなり、その後浅く遅くなって一時的に呼吸が停止し、再び同じパターンを繰り返す。呼吸中枢への酸素供給不足や化学受容体の感受性低下が原因とされる。