第07章 代謝・栄養疾患 / A. 糖代謝異常
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Question
問題 532 呼吸とその原因との組合せで誤っているのはどれか。
  1. 1頻呼吸 ― 脳圧亢進正解!
  2. 2クスマウル大呼吸 ― 糖尿病性アシドーシス不正解
  3. 3起坐呼吸 ― 心不全不正解
  4. 4チェーン・ストークス呼吸 ― 尿毒症不正解
Explanation
解説
1. [正解]脳圧亢進では頻呼吸ではなく「徐呼吸」がみられる。脳圧が亢進すると延髄の呼吸中枢が圧迫され、クッシング現象(Cushing現象:徐脈・高血圧・呼吸異常)の一環として呼吸数が減少し、不規則な呼吸パターン(ビオー呼吸など)を呈する。頻呼吸の原因は発熱・肺炎・肺塞栓・心不全・貧血・代謝性アシドーシスなどである。
2. [誤り]クスマウル大呼吸は代謝性アシドーシスの代償呼吸である。糖尿病性ケトアシドーシスでは、インスリン欠乏により脂肪分解が亢進してケトン体(酸性物質)が蓄積し、血液が酸性に傾く。これを代償するため、炭酸ガス(CO₂)を呼気から排泄しようと深く大きな規則的呼吸(クスマウル大呼吸)を行う。
3. [誤り]起坐呼吸は左心不全による肺うっ血で見られる。左心室のポンプ機能低下により肺静脈圧が上昇し肺うっ血が生じる。臥位になると静脈還流量が増加して肺うっ血が増悪し呼吸困難が強まるため、患者は上半身を起こした姿勢(座位・半座位)をとって呼吸困難を軽減しようとする。
4. [誤り]チェーン・ストークス呼吸は尿毒症、重症心不全、脳血管障害などで見られる周期性呼吸である。呼吸が次第に深く速くなり、その後浅く遅くなって一時的に呼吸が停止し、再び同じパターンを繰り返す。呼吸中枢への酸素供給不足や化学受容体の感受性低下が原因とされる。
Key Points
ポイント
  • クッシング現象:脳圧亢進時の三徴(徐脈・高血圧・呼吸異常=徐呼吸や不規則呼吸)。頻呼吸は見られない。
  • クスマウル大呼吸の病態:代謝性アシドーシス→呼吸性代償(CO₂排泄亢進)→深く大きな規則的呼吸。糖尿病性ケトアシドーシスが代表例。
  • 起坐呼吸の発生機序:左心不全→肺うっ血→臥位で増悪→座位・半座位で軽減。
  • チェーン・ストークス呼吸の特徴:周期性呼吸(漸増・漸減・無呼吸の繰り返し)。尿毒症・心不全・脳障害が原因。
  • 重要用語:脳圧亢進、クッシング現象、クスマウル大呼吸、起坐呼吸、チェーン・ストークス呼吸 を正確に理解しておくこと。
異常呼吸特徴代表的原因
頻呼吸呼吸数増加発熱、肺炎、心不全、代謝性アシドーシス
徐呼吸呼吸数減少脳圧亢進、薬物中毒
クスマウル大呼吸深く大きな規則的呼吸糖尿病性ケトアシドーシス
起坐呼吸座位で軽減する呼吸困難左心不全
チェーン・ストークス呼吸周期性呼吸(漸増・漸減・無呼吸)尿毒症、心不全、脳障害
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