1. [誤り]ホルモン補充療法(甲状腺ホルモン薬の投与)は甲状腺機能低下症に対する治療法である。
本症例は甲状腺機能亢進症であり、ホルモンを補充すると症状が悪化するため逆効果である。
2. [正解]本症例はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)であり、抗甲状腺薬が薬物療法の第一選択となる。
抗甲状腺薬にはチアマゾール(メルカゾール)とプロピルチオウラシル(PTU)があり、甲状腺ホルモンの合成を抑制する。
薬物療法のほかに放射性ヨード治療や外科的療法(甲状腺摘出術)も行われる。
平均2年ほどの内服で寛解するが、中止後2年以内に40〜60%が再発する。
3. [誤り]抗生物質は細菌感染症に対する治療薬である。
バセドウ病は自己免疫疾患であり、抗生物質は無効である。
4. [誤り]副腎皮質ステロイド薬は膠原病や重症のアレルギー疾患などに用いられる。
バセドウ病の第一選択薬ではない(甲状腺クリーゼなどの重症例では使用されることがある)。