1. [誤り]心不全による浮腫は圧痕性浮腫(指で押すとくぼみが残る)である。
心不全では息切れ・起坐呼吸・頸静脈怒張などがみられるが、舌肥大・嗄声・腱反射遅延は説明できない。
2. [誤り]腎不全による浮腫も圧痕性浮腫であり、尿毒症症状(悪心・食欲不振など)を伴う。
非圧痕性浮腫・舌肥大・腱反射遅延は腎不全の特徴ではない。
3. [誤り]リンパ循環障害による浮腫は四肢の限局性浮腫が多く、全身症状の説明がつかない。
無気力・嗄声・腱反射遅延などの多彩な全身症状はリンパ浮腫では生じない。
4. [正解]非圧痕性浮腫(粘液水腫)・皮膚乾燥・無気力・易疲労感・舌肥大・嗄声・腱反射遅延はいずれも甲状腺機能低下症の典型的な症状である。
粘液水腫はムコ多糖類(ヒアルロン酸など)の皮下組織への沈着によるもので、圧痕を残さない点が心不全・腎不全の浮腫との鑑別点となる。
50歳女性は橋本病(慢性甲状腺炎)の好発年齢に合致し、アキレス腱反射の弛緩相遅延は甲状腺機能低下症の重要な身体所見である。