1. [誤り]眼球突出はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)の特徴的所見である。
バセドウ病では眼窩後組織の炎症・浮腫により眼球が前方に突出する。本症例は甲状腺機能低下症であり、該当しない。
2. [正解]本症例は前頸部腫脹(甲状腺腫)、嗄声、圧痕を残さない浮腫(粘液水腫)、体重増加から甲状腺機能低下症と考えられる。
甲状腺機能低下症では甲状腺ホルモンの不足により全身の代謝が低下し、精神鈍麻・活動性低下・記憶障害・言語緩慢などがみられる。
35歳女性という好発年齢からも橋本病(慢性甲状腺炎)による甲状腺機能低下症が最も考えられる。
粘液水腫はムコ多糖類の皮下沈着による非圧痕性浮腫で、甲状腺機能低下症に特徴的である。
3. [誤り]心房細動は甲状腺機能亢進症に伴う頻脈性不整脈である。
甲状腺機能低下症では逆に徐脈がみられるため、心房細動は生じにくい。
4. [誤り]四肢麻痺は甲状腺機能低下症の典型的な所見ではない。
周期性四肢麻痺は甲状腺機能亢進症に合併する症状である。