第05章 腎・尿器疾患 / A. 原発性糸球体腎炎
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Question
問題 371 急性糸球体腎炎について正しい記述はどれか。
  1. 1溶血性連鎖球菌感染が原因となる。正解!
  2. 2先行感染から数ヵ月後に発症する。不正解
  3. 3血清補体価は高値となる。不正解
  4. 4発症直後は高蛋白食を与える。不正解
Explanation
解説
1. [正解]急性糸球体腎炎の原因として最も多いのはA群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)感染である。溶連菌による急性扁桃腺炎や咽頭炎などの上気道感染後に、溶連菌に由来する抗原と抗体が免疫複合体を形成し、これが腎糸球体に沈着して補体を活性化し、糸球体に炎症を起こす。これを溶連菌感染後急性糸球体腎炎という。
2. [誤り]急性糸球体腎炎は先行感染から1〜3週間後(平均2週間程度)に発症する。数ヵ月後ではない。溶連菌感染後1〜3週間の潜伏期を経て急性発症するのが特徴であり、この時間差が免疫複合体形成と沈着に要する期間である。
3. [誤り]急性糸球体腎炎では血清補体価(C3)は低値となる。免疫複合体が腎糸球体に沈着する際に補体系が活性化され、補体が大量に消費されるため血清補体価は低下する。補体価の低下は診断の重要な手がかりとなり、回復とともに正常化する。
4. [誤り]発症直後は高蛋白食ではなく低蛋白食を与える。乏尿期には厳重な蛋白制限(25g/日以下)、塩分制限(3g/日以下)、水分制限(前日の尿量+500mL)を行い、腎への負担を軽減する。尿量が増加して浮腫が改善してから徐々に制限を緩める。
Key Points
ポイント
  • 急性糸球体腎炎はA群β溶血性連鎖球菌感染後1〜3週間で発症する免疫複合体型腎炎である。血清補体価は低下し、発症直後は安静・塩分制限・蛋白制限が必要。
  • 検査所見の特徴を整理する:ASO高値(溶連菌感染の証拠)、補体価(C3)低値(免疫複合体による補体消費)、BUN・クレアチニン軽度上昇(腎機能低下)。
  • 治療の原則:乏尿期は厳格な食事制限(低蛋白・低塩分・水分制限)、利尿期以降は制限を緩和、3ヵ月以内に完全寛解(予後良好)。
  • 重要用語: 溶連菌感染後急性糸球体腎炎、補体価低下、ASO高値、免疫複合体 を正確に理解しておくこと。
急性糸球体腎炎の特徴内容
原因A群β溶血性連鎖球菌感染
潜伏期先行感染から1〜3週間
検査所見ASO高値、補体価(C3)低値
食事療法(乏尿期)低蛋白(25g/日以下)、低塩分(3g/日以下)、水分制限
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