第05章 腎・尿器疾患 / A. 原発性糸球体腎炎
1 / 3
Question
問題 366 急性腎孟腎炎の尿所見で適切でないのはどれか。
  1. 1細菌尿不正解
  2. 2脂肪円柱正解!
  3. 3白血球円柱不正解
  4. 4タンパク尿不正解
Explanation
解説
1. [誤り]細菌尿は急性腎盂腎炎の最も重要な尿所見である。膀胱から尿路を上行した細菌(大腸菌が最多)が腎盂・腎実質に感染し、尿中に大量の細菌が排泄される。尿培養で10⁵ CFU/mL以上の細菌が確認されることが診断基準となる。尿は混濁し、膿尿を呈する。
2. [正解]脂肪円柱は急性腎盂腎炎の尿所見としては適切でない。脂肪円柱はネフローゼ症候群に特徴的な尿所見であり、糸球体から漏出した脂質が尿細管で円柱状に固まったものである。急性腎盂腎炎は細菌感染による炎症性疾患であり、脂質代謝異常を伴わないため脂肪円柱は出現しない。
3. [誤り]白血球円柱は急性腎盂腎炎の特徴的尿所見である。腎盂・腎実質の炎症により尿細管内に白血球が浸潤し、尿細管内で白血球が円柱状に凝集したものが白血球円柱である。これは上部尿路(腎盂・腎実質)の感染を示す重要な所見で、膀胱炎との鑑別に有用である。
4. [誤り]タンパク尿は急性腎盂腎炎でみられる尿所見である。腎実質の炎症により糸球体や尿細管が障害され、蛋白が尿中に漏出する。ただし、ネフローゼ症候群や糸球体腎炎のような大量蛋白尿ではなく、軽度から中等度(1〜2g/日程度)の蛋白尿であることが多い。
Key Points
ポイント
  • 急性腎盂腎炎の尿所見は、細菌尿、白血球円柱、膿尿(白血球増多)、軽度の蛋白尿が特徴である。脂肪円柱はネフローゼ症候群の所見であり、腎盂腎炎では出現しない。
  • 尿円柱の種類と疾患を整理する:赤血球円柱→糸球体腎炎、白血球円柱→腎盂腎炎、脂肪円柱→ネフローゼ症候群、硝子円柱→生理的または軽度の腎障害。
  • 急性腎盂腎炎の三徴を理解する:発熱(悪寒戦慄を伴う38℃以上)、腰痛・CVA叩打痛、膿尿(白血球尿・細菌尿)。
  • 重要用語: 急性腎盂腎炎、脂肪円柱、ネフローゼ症候群、細菌尿、白血球円柱 を正確に理解しておくこと。
尿円柱の種類出現する疾患意義
赤血球円柱急性糸球体腎炎糸球体性血尿の証拠
白血球円柱急性腎盂腎炎上部尿路感染の証拠
脂肪円柱ネフローゼ症候群脂質代謝異常の証拠
硝子円柱生理的・軽度腎障害非特異的所見
◀ 前の問題 ☰ 目次 次の問題 ▶