1. [誤り]特発性肺線維症では炎症の主体は肺胞隔壁(間質)であり、肺胞腔内ではない。
肺胞腔内の炎症が主体となるのは細菌性肺炎などの肺胞性肺炎であり、間質性肺炎とは病変部位が根本的に異なる。
2. [誤り]特発性肺線維症の主症状は乾性咳嗽と労作時呼吸困難であり、湿性咳嗽ではない。
肺胞隔壁の線維化による刺激で生じる咳であるため、痰を伴わない乾いた咳が特徴である。
3. [誤り]特発性肺線維症では拘束性換気障害をきたすのであり、閉塞性換気障害ではない。
肺の線維化によりコンプライアンスが低下して肺活量が減少するが、気道の閉塞は生じないため1秒率は保たれる。
閉塞性換気障害はCOPD(肺気腫・慢性気管支炎)や気管支喘息でみられる病態である。
4. [正解]特発性肺線維症は間質性肺炎の一部に含まれる疾患である。
間質性肺炎とは肺胞隔壁(間質)に炎症・線維化をきたす疾患群であり、特発性肺線維症はその中の通常型間質性肺炎(UIP)に相当する。
病理学的に蜂巣肺(蜂の巣状の変化)が特徴的所見であり、60歳代の男性にやや多い。
| 項目 | 肺胞性肺炎 | 間質性肺炎(特発性肺線維症) |
|:---|:---|:---|
| 病変部位 | 肺胞腔内 | 肺胞隔壁(間質) |
| 原因 | 細菌感染が主 | 原因不明(特発性) |
| 経過 | 急性 | 慢性・進行性 |
| 咳嗽 | 湿性(膿性痰) | 乾性(痰なし) |
| 換気障害 | なし(重症時のみ) | 拘束性換気障害 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 肺胞性肺炎と間質性肺炎の比較</p>