1. [誤り]高血圧症は脳卒中や虚血性心疾患などの心血管疾患のリスクファクターであるが、膵癌のリスクファクターとしては確立されていない。
高血圧症の合併症としては脳出血、脳梗塞、心肥大、腎硬化症などが重要である。
2. [誤り]脂質異常症は動脈硬化性疾患(虚血性心疾患、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症など)のリスクファクターであるが、膵癌のリスクファクターとしては確立されていない。
ただし高トリグリセリド血症は急性膵炎の原因となることがある。
3. [誤り]高尿酸血症は痛風や尿路結石のリスクファクターであるが、膵癌のリスクファクターとしては確立されていない。
高尿酸血症は腎障害や心血管疾患との関連が報告されているが、膵癌との直接的な関連は認められていない。
4. [正解]糖尿病は膵癌の確立されたリスクファクターであり、糖尿病患者では膵癌の発症リスクが約2倍に上昇する。
また膵癌により膵臓のランゲルハンス島が障害され、二次的に糖尿病が新規発症・悪化することもある。
そのため、中高年の新規発症糖尿病では膵癌の可能性を念頭に置く必要がある。
| リスクファクター | 膵癌 | 心血管疾患 |
|:---|:---|:---|
| 糖尿病 | あり | あり |
| 喫煙 | あり | あり |
| 慢性膵炎 | あり | なし |
| 高血圧症 | なし | あり |
| 脂質異常症 | なし | あり |
| 高尿酸血症 | なし | あり |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 膵癌と心血管疾患のリスクファクター比較</p>