1. [誤り]新鮮血便は大腸癌、痔核、大腸ポリープなど下部消化管からの出血でみられる便である。
慢性膵炎では消化管出血は生じないため、新鮮血便は本疾患の所見ではない。
2. [正解]慢性膵炎が進行すると膵外分泌機能が低下し、消化酵素(特にリパーゼ)の分泌が著明に減少する。
これにより脂肪の消化吸収が障害され、未消化の脂肪が便中に排出される脂肪便(脂肪性下痢)をきたす。
脂肪便は灰白色で油が浮く泥状便であり、水に浮きやすく悪臭を伴う特徴がある。
3. [誤り]粘血便は潰瘍性大腸炎や細菌性赤痢など大腸の炎症性疾患でみられる便である。
粘液と血液が混じった便であり、慢性膵炎の病態とは関連がない。
4. [誤り]タール便(黒色便)は胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道静脈瘤破裂など上部消化管出血でみられる便である。
血液中のヘモグロビンが胃酸により酸化されて黒色を呈するものであり、慢性膵炎の所見ではない。
| 便の種類 | 色・性状 | 代表的疾患 |
|:---|:---|:---|
| 脂肪便 | 灰白色、油が浮く泥状便 | 慢性膵炎、吸収不良症候群 |
| 新鮮血便 | 鮮紅色の血液を含む | 大腸癌、痔核、大腸ポリープ |
| 粘血便 | 粘液と血液が混在 | 潰瘍性大腸炎、細菌性赤痢 |
| タール便 | 黒色タール状 | 胃潰瘍、食道静脈瘤破裂 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 異常便の種類と代表的疾患の比較</p>