1. [誤り]γ-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)は肝胆道系疾患で上昇する酵素であり、特にアルコール性肝障害や胆汁うっ滞で著明に上昇する。
心筋梗塞で特異的に上昇する酵素ではない。
2. [誤り]ALP(アルカリホスファターゼ)は肝胆道系疾患(特に閉塞性黄疸)や骨疾患で上昇する酵素である。
心筋梗塞の診断指標としては用いられない。
3. [誤り]ALT(GPT)は主に肝細胞に多く含まれ、肝細胞障害の指標として肝臓に特異性が高い。
心筋にも少量含まれるが、ASTに比べて心筋での含有量は少ないため、心筋梗塞の指標としては不適切である。
4. [正解]AST(GOT)は心筋に多く含まれる酵素であり、急性心筋梗塞で心筋壊死が起こると血中に逸脱して上昇する。
ASTは発症後6〜12時間で上昇し始め、24〜48時間でピークとなり、3〜5日で正常化する。
ただしASTは肝臓にも多く含まれるため心筋梗塞に特異的ではなく、CK(CK-MB)やトロポニンがより特異的な心筋マーカーとして用いられる。
| 酵素 | 主な上昇疾患 | 臓器特異性 |
|:---|:---|:---|
| AST(GOT) | 心筋梗塞、肝障害 | 心筋、肝臓、骨格筋 |
| ALT(GPT) | 肝障害 | 肝臓に特異性が高い |
| γ-GTP | アルコール性肝障害、胆汁うっ滞 | 肝胆道系 |
| ALP | 閉塞性黄疸、骨疾患 | 肝胆道系、骨 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 逸脱酵素と対応疾患</p>