第03章 肝・胆・膵疾患 / A. 肝臓疾患
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Question
問題 211 「60歳の男性。軽度呼吸困難で来院。腹部膨隆と女性化乳房とがみられ、上部消化管内視鏡検査で食道・胃静脈癌を認める。血液検査で血小板と白血球に減少が認められ、C型肝炎ウイルス陽性であった。」この疾患に合併する悪性腫瘍の早期発見に有用な腫瘍マーカーはどれか。
  1. 1AFP正解!
  2. 2CEA不正解
  3. 3CA19-9不正解
  4. 4PSA不正解
Explanation
解説
1. [正解]AFP(α-フェトプロテイン)は肝細胞癌の代表的腫瘍マーカーである。 C型肝硬変は肝細胞癌の高リスク群であり、AFP測定を1〜2ヵ月に1回行うことが推奨されている。 AFPは胎児肝由来のたんぱく質で、肝細胞癌のほか急性肝炎の回復期にも上昇するが、原因なく経時的に上昇する場合は肝細胞癌を強く示唆する。 なおPIVKA-IIも肝細胞癌のマーカーとして併用される。
2. [誤り]CEA(癌胎児性抗原)は大腸癌をはじめとする消化器癌の腫瘍マーカーである。 肝細胞癌の早期発見には不適切であり、胆管細胞癌では上昇することがある。
3. [誤り]CA19-9は膵臓癌・胆道癌で上昇する腫瘍マーカーである。 肝細胞癌の診断には有用でなく、膵癌の特異性が高いマーカーとして知られる。
4. [誤り]PSA(前立腺特異抗原)は前立腺癌のスクリーニングに用いられる腫瘍マーカーである。 肝細胞癌とはまったく無関係であり、男性の泌尿器系検査で測定される。 | 腫瘍マーカー | 対応する悪性腫瘍 | |:---|:---| | AFP | 肝細胞癌 | | PIVKA-II | 肝細胞癌 | | CEA | 大腸癌、胃癌、胆管細胞癌 | | CA19-9 | 膵癌、胆道癌 | | PSA | 前立腺癌 | <p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 主な腫瘍マーカーと対応疾患</p>
Key Points
ポイント
  • C型肝炎ウイルス陽性の肝硬変は肝細胞癌の高リスク群であり、AFPまたはPIVKA-IIの定期的測定と超音波検査が推奨される。
  • C型肝硬変からの肝細胞癌の発生は年率約7%と高率であり、3〜4ヵ月に1回の超音波検査が必要である。
  • 重要用語: AFP(α-フェトプロテイン), PIVKA-II, 肝細胞癌 を正確に理解しておくこと。
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