第03章 肝・胆・膵疾患 / A. 肝臓疾患
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Question
問題 206 B型肝炎について正しい記述はどれか。
  1. 1成人の初感染は慢性化しやすい。不正解
  2. 2HBe 抗原陽性では感染力が弱い。不正解
  3. 3垂直感染がみられる。正解!
  4. 4慢性肝炎からは肝硬変に進展しにくい。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]成人の初感染は約95%が一過性感染で治癒し、慢性化しにくい。免疫機能が正常な成人では、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染しても急性肝炎として発症し、ほとんどが治癒する。ただし、近年増加している欧米型ゲノタイプA型HBVでは成人初感染でも慢性化することがある。
2. [誤り]HBe抗原陽性は血中ウイルス量が多く、ウイルス増殖が盛んであることを示し、感染力が強い(弱いではない)。HBe抗原陰性・HBe抗体陽性になると、ウイルス量が少なく感染力が弱いことを示す。ただし、HBe抗原非産生変異株では抗原陰性でも感染力が強いことがある。
3. [正解]B型肝炎では垂直感染(母児間感染、周産期感染)がみられる。HBs抗原陽性の母親から出生した児は、分娩時に産道で母体血に曝露されて感染する。垂直感染は日本におけるHBVキャリア化の主要な経路であった。現在は出生直後のHBs免疫グロブリンとHBワクチン投与により予防できる。
4. [誤り]B型慢性肝炎は肝硬変に進展しやすく(しにくいではない)、さらに肝細胞癌へ進展するリスクが高い。無症候性キャリアの約10%が慢性肝炎を発症し、慢性肝炎から肝硬変、肝細胞癌へと進展する。HBVは発癌に直接関与する可能性も示唆されている。
Key Points
ポイント
  • B型肝炎の垂直感染(母児間感染)はキャリア化の主要経路である
  • 成人初感染は通常慢性化しないが、欧米型ゲノタイプAでは慢性化することがある
  • HBe抗原陽性は高ウイルス量で感染力が強いことを示す
  • 重要用語: 垂直感染、周産期感染、HBe抗原、HBVキャリア、母子感染予防 を正確に理解しておくこと。
HBe抗原HBe抗体ウイルス量感染力意義
陽性陰性多い強い活動性の高い感染状態
陰性陽性少ない弱い低ウイルス状態
陰性陰性多い強い変異株の可能性
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