1. [誤り]成人の初感染は約95%が一過性感染で治癒し、慢性化しにくい。免疫機能が正常な成人では、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染しても急性肝炎として発症し、ほとんどが治癒する。ただし、近年増加している欧米型ゲノタイプA型HBVでは成人初感染でも慢性化することがある。
2. [誤り]HBe抗原陽性は血中ウイルス量が多く、ウイルス増殖が盛んであることを示し、感染力が強い(弱いではない)。HBe抗原陰性・HBe抗体陽性になると、ウイルス量が少なく感染力が弱いことを示す。ただし、HBe抗原非産生変異株では抗原陰性でも感染力が強いことがある。
3. [正解]B型肝炎では垂直感染(母児間感染、周産期感染)がみられる。HBs抗原陽性の母親から出生した児は、分娩時に産道で母体血に曝露されて感染する。垂直感染は日本におけるHBVキャリア化の主要な経路であった。現在は出生直後のHBs免疫グロブリンとHBワクチン投与により予防できる。
4. [誤り]B型慢性肝炎は肝硬変に進展しやすく(しにくいではない)、さらに肝細胞癌へ進展するリスクが高い。無症候性キャリアの約10%が慢性肝炎を発症し、慢性肝炎から肝硬変、肝細胞癌へと進展する。HBVは発癌に直接関与する可能性も示唆されている。