1. [誤り]穿刺部位のアルコール消毒は初期対応として重要だが、HBV感染予防には不十分である。まず流水で洗い流し、次にアルコールや消毒薬で消毒する。しかし、すでに血液が体内に入っている可能性が高いため、消毒のみでは感染は防げない。免疫学的予防が必須である。
2. [誤り]抗生物質は細菌感染には有効だが、ウイルスには無効である。HBVはウイルスであるため、抗生物質投与では感染を予防できない。針刺し事故後の細菌感染予防に抗生物質を使用することはあるが、HBV感染予防とは別問題である。
3. [誤り]HBワクチンは能動免疫を誘導するため、抗体産生まで数週間を要する。事故直後の緊急対応としては効果発現が遅すぎる。ただし、抗HBs免疫グロブリンと併用してHBワクチンを投与することで、長期的な免疫を獲得できるため、両者の併用が推奨される。
4. [正解]抗HBs免疫グロブリン(HBIG)投与が最も適切な対応である。HBIGは高力価のHBs抗体を含む製剤で、投与後直ちに受動免疫を付与し、HBVを中和する。針刺し事故後48時間以内(できるだけ早く)に投与することが重要である。同時にHBワクチンも投与し、長期的な能動免疫も獲得する。