1. [正解]肝硬変では肝臓は線維化・結節形成により萎縮するのが一般的であり、「肝が肥大する」という記述は誤りである。肝全体が偽小葉(再生結節)によって置き換わり、進行すると肝は縮小し辺縁は鋭利になる。初期のアルコール性肝硬変では一時的に腫大することもあるが、進行した肝硬変では萎縮が特徴的である。
2. [誤り]肝硬変では門脈圧亢進により側副血行路が発達し、食道粘膜下の静脈が拡張して食道静脈瘤が形成される。破裂すると致命的な大吐血を起こし、肝硬変の主要な死因の一つとなる。内視鏡的硬化療法や結紮術が予防的に行われる。
3. [誤り]肝硬変ではエストロゲンの肝での不活化が低下するため、手掌紅斑(特に母指球・小指球部の発赤)やクモ状血管拡張、女性化乳房などのエストロゲン過剰症状が出現する。これらは肝硬変の特徴的な身体所見である。
4. [誤り]門脈圧亢進による門脈系のうっ滞と、肝でのアルブミン合成低下による低アルブミン血症(膠質浸透圧低下)により腹水が貯留する。非代償期肝硬変では大量の腹水により腹部膨満が著明となり、塩分制限や利尿薬投与で治療する。