第02章 消化管疾患 / D. 腸疾患
1 / 3
Question
問題 173 過敏性腸症候群について正しいのはどれか。
  1. 1血便を認める。不正解
  2. 2血清 CRP が上昇する。不正解
  3. 3生命予後は不良である。不正解
  4. 4排便により腹痛が軽快する。正解!
Explanation
解説
1. [誤り]過敏性腸症候群(IBS)では血便は認めない。教科書にも「固い便のために肛門部から出血し、便に血液が付着することはあるが、血便が出ることはない」と明記されている。血便がある場合は潰瘍性大腸炎や大腸癌などの器質的疾患を疑い精査する必要がある。
2. [誤り]IBSは機能性疾患であり炎症を伴わないため、血清CRP(C反応性蛋白)は上昇しない。CRPが上昇する場合は炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)などの器質的炎症を示唆しており、教科書でもクローン病の項で「CRP高値などの血液炎症所見が病勢の診断に用いられる」と記載されている。
3. [誤り]IBSの生命予後は良好である。教科書にも「生命予後は良好であるが、症状を繰り返すことが多い」と記載されている。器質的病変がないため生命を脅かすことはないが、症状が持続・反復することによりQOL(生活の質)は低下する。
4. [正解]IBSでは排便により腹痛が軽快するのが特徴的である。教科書にも「大部分は腹痛、とくに左下腹部痛を伴い、排便、排ガスにより軽快することが多い」と記載されている。これはIBSの診断における重要なポイントであり、Rome診断基準にも含まれている所見である。
Key Points
ポイント
  • IBSは機能性疾患であり、血便なし・CRP上昇なし・生命予後良好
  • 排便による腹痛の軽快はIBSの診断上の最重要所見
  • IBSを疑った場合でも、器質的疾患の除外(大腸内視鏡検査、血液検査など)が必要
  • 重要用語: 過敏性腸症候群, 排便で軽快, CRP正常, 血便なし, 生命予後良好 を正確に理解しておくこと。
◀ 前の問題 ☰ 目次 次の問題 ▶