1. [誤り]嘔吐は麻痺性イレウスでみられる症状であり、この記述は正しい。腸管蠕動の低下・停止により腸管内容物が停滞し、口側に逆流して嘔吐をきたす。教科書にも「共通して排便・排ガスの停止、腹痛、嘔吐、腹部膨満感などの症状を呈する」と記載されている。
2. [誤り]腹痛は麻痺性イレウスでみられる症状である。腸管の拡張により持続的な鈍痛が生じる。ただし機械的イレウスのような激しい間歇的疝痛ではなく、持続的で比較的軽度の腹痛が特徴的である。
3. [正解]下痢は麻痺性イレウスの症状としては誤りである。麻痺性イレウスでは腸管蠕動が低下・停止するため、排便・排ガスの停止がみられる。教科書にも麻痺性イレウスでは「腸雑音の低下」が特徴と記載されている。下痢は腸管蠕動が亢進した状態でみられるものであり、蠕動が停止する麻痺性イレウスとは正反対の病態である。
4. [誤り]腹部膨満感は麻痺性イレウスの主要症状である。腸管蠕動の停止によりガスと腸液が腸管内に貯留し、腹部膨満をきたす。X線検査では小腸ガスと鏡面像(ニボー)がみられる。