1. [誤り]上位頚髄損傷では呼吸障害が生じるとする記述は正しい。横隔神経はC3〜C5レベルから起始しており、上位頚髄損傷でこれらの神経が障害されると横隔膜麻痺をきたし、自発呼吸が困難となる。人工呼吸器が必要となることがある。
2. [正解]下位頚髄損傷でも排尿は正常ではない。排尿中枢は仙髄(S2〜S4)に位置するが、上位ニューロンである頚髄が損傷されると、排尿中枢への抑制性の調節が障害され、神経因性膀胱(痙性膀胱:上位運動ニューロン型)をきたす。自律性排尿は生じるが随意的な排尿制御ができなくなるため、排尿障害が出現する。
3. [誤り]頚髄損傷では麻痺性イレウスを合併するとする記述は正しい。脊髄損傷の急性期には脊髄ショックにより損傷レベル以下の自律神経機能が障害され、腸管蠕動が低下して麻痺性イレウスを合併する。教科書にも麻痺性イレウスの原因として全身疾患による腸管蠕動低下が記載されている。
4. [誤り]頚髄損傷では体温調節障害があるとする記述は正しい。損傷レベル以下の発汗機能や皮膚血管の調節が障害されるため、体温調節が困難となる。環境温に影響されやすくなり(変温動物化)、高温環境でうつ熱、低温環境で低体温をきたしやすい。