1. [正解]ダンピング症候群は胃切除後に生じる合併症である。胃切除により胃の貯留機能が失われ、食物が急速に小腸に流入することで起こる。早期ダンピング症候群は食後30分以内に悪心・冷汗・動悸・脱力感・腹痛・下痢などが出現し、腸管内への水分移動や消化管ホルモンの分泌が原因と考えられる。後期ダンピング症候群は食後2〜3時間後に反応性低血糖症状(脱力感・冷汗・動悸)が出現する。
2. [誤り]過敏性腸症候群は腸管の機能異常による疾患で、器質的な異常がなく便秘・下痢・腹痛などの不定の胃腸症状を繰り返す。心理社会的要因が関与する心身症の一つと考えられている。ダンピング症候群とは全く異なる病態であり、無関係である。
3. [誤り]食道炎は食道粘膜の炎症であり、胃酸逆流による逆流性食道炎が代表的である。胸やけ・呑酸が主症状で、ダンピング症候群の原因にはならない。食道炎は食道の疾患であり、胃切除とは関係ない。
4. [誤り]虫垂炎は虫垂の化膿性炎症であり、右下腹部痛・発熱・嘔吐が主症状である。虫垂切除術が行われるが、虫垂切除後にダンピング症候群は生じない。ダンピング症候群は胃切除に特有の合併症である。