1. [正解]胃潰瘍の発症にはヘリコバクター・ピロリ感染が深く関与している。教科書にも「ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が潰瘍形成に関与している」「ピロリ菌は胃・十二指腸潰瘍患者の70〜90%に感染している」と記載されている。ピロリ菌は胃粘膜の防御機構を破壊して潰瘍形成を促進する。除菌療法(PPI + クラリスロマイシン + アモキシリン)により早期治癒と再発防止が可能である。
2. [誤り]胃潰瘍の痛みは心窩部(上腹部)に生じることが多く、下腹部痛ではない。教科書にも「胃潰瘍では食後の心窩部痛が特徴」と記載されている。下腹部痛は大腸疾患(虫垂炎、大腸癌、憩室炎など)でみられる症状である。
3. [誤り]ボルマン(Borrmann)の分類は進行胃癌の肉眼的分類であり、胃潰瘍の内視鏡分類ではない。教科書にも「進行胃癌の場合は従来よりボルマンの分類が用いられてきた」と記載されている。1型(腫瘤型)〜4型(びまん浸潤型)に分類される。胃潰瘍には別の分類(崎田・三輪分類など)が用いられる。
4. [誤り]NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)はプロスタグランジン合成を阻害して胃粘膜の防御因子を低下させ、胃潰瘍の原因となる薬剤である。教科書にも急性胃粘膜病変の原因として「非ステロイド系抗炎症薬」が挙げられている。治療にはPPI(プロトンポンプ阻害薬)やH2受容体拮抗薬が用いられる。