1. [誤り]う歯はミュータンス連鎖球菌などのう蝕原性菌が糖を分解して酸を産生し、その酸がエナメル質を脱灰することで発生する。酸によって歯牙硬組織からカルシウムを主体とした結晶が溶けていく現象である。細菌の集合体であるデンタルプラーク(歯垢)が酸産生の温床となる。
2. [誤り]食事中の糖質(特にスクロース)の量が多いほど、口腔内細菌による酸産生が増加し、う歯の発生リスクが高まる。糖は細菌が酸をつくり出す基質となるため、間食を避けることが予防対策として重要である。カイスの三つの輪における「食物」要因に相当する。
3. [誤り]唾液には酸を中和する緩衝作用と、脱灰されたエナメル質の再石灰化を促進する作用がある。唾液分泌が少ないとこれらの防御機能が低下し、う歯になりやすい。唾液の流出低下はう歯のリスクファクターである。
4. [正解]C1(1度)はエナメル質に限局した初期う蝕であり、通常は痛みを生じない。エナメル質には神経が分布していないため、この段階では無症状である。痛みが生じるのはC2(2度)以降で、浸食が象牙質に進むと象牙細管を通じて歯髄と交通ができ、冷水痛を感じるようになる。さらにC3(3度)で歯髄炎を起こすと熱水痛・自発痛がみられる。