1. [正解]単純ヘルペス脳炎はHSV-1が側頭葉・辺縁系に好発する急性壊死性脳炎である。教科書の単純ヘルペス感染症の項にも「髄膜脳炎を起こす」と記載されている。側頭葉が障害されるため、記憶障害、人格変化、幻嗅(嗅覚の幻覚)、異常行動、側頭葉てんかんなどの側頭葉症状が特徴的に出現する。治療にはアシクロビルの早期投与が重要である。
2. [誤り]ポリオ(急性灰白髄炎)は脊髄前角の運動ニューロンが障害される疾患であり、下位運動ニューロン障害による弛緩性麻痺を起こす。痙性麻痺(上位運動ニューロン障害)ではない。教科書にも「急性灰白髄炎」として二類感染症に記載されている。
3. [誤り]脊髄癆は梅毒の第4期にみられる神経梅毒の一つであり、脊髄後索・後根が変性する。後索障害により深部感覚が障害され、膝蓋腱反射は低下〜消失する(亢進ではない)。教科書にも梅毒の第4期として「脊髄癆」が記載されている。
4. [誤り]ロンベルグ徴候は閉眼時に体が動揺する所見であり、後索障害(深部感覚障害)を示す。脊髄癆やフリードライヒ失調症でみられる所見であり、髄膜炎の症状ではない。髄膜炎で特徴的な所見は項部硬直やケルニッヒ徴候である。