第01章 感染症 / B. 細菌感染症
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Question
問題 31 感染症について正しい記述はどれか。
  1. 1大量の抗菌薬を投与しないと日和見感染が起こる。不正解
  2. 2メチシリン耐性黄色ブドウ球菌は院内感染の原因になる。正解!
  3. 3腸管病原性大腸菌で起こる感染症を菌交代症という。不正解
  4. 4生命に対する危険度が最も高いものは5 類感染症に分類される。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]日和見感染は免疫力が低下した宿主に、通常は病原性の弱い微生物が感染して発症するものである。大量の抗菌薬投与が原因ではなく、癌・糖尿病・AIDS・抗癌剤使用などによる免疫能低下が原因である。教科書にも「宿主の感染防御機構の低下が原因となって起きる感染症」と記載されている。
2. [正解]メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は多くの抗菌薬に耐性を示す薬剤耐性菌であり、院内感染の最も重要な原因菌の一つである。教科書にも「MRSAが患者や医療従事者を介してほかの患者に感染して発病するようなケースがあり、社会問題にもなることがある」と記載されている。治療にはバンコマイシンが使用される。
3. [誤り]菌交代症とは、大量の抗菌薬投与によって体内の常在菌のバランスが乱れ、抗菌薬に感受性のない微生物が増殖して新たな感染症を引き起こすものである。腸管病原性大腸菌による感染症とは異なる概念である。
4. [誤り]生命に対する危険度が最も高い感染症は一類感染症に分類される(エボラ出血熱、ペスト、ラッサ熱など)。五類感染症はインフルエンザやAIDSなど、国が感染症発生動向調査を行うものであり、危険度が最も高いわけではない。
Key Points
ポイント
  • 日和見感染・菌交代症・院内感染は現代の感染症の重要課題であり、それぞれの概念を正確に区別すること。日和見感染は「免疫低下による弱毒菌の感染」、菌交代症は「抗菌薬による常在菌バランスの乱れ」、院内感染は「病院内での感染伝播」である。
  • 感染症法の分類は一類(最も危険)から五類の順に危険度が下がる。
  • 重要用語: MRSA, 日和見感染, 菌交代症, 院内感染 を正確に理解しておくこと。
概念定義原因
日和見感染免疫低下時に弱毒菌が感染を起こす癌・糖尿病・AIDSなどの免疫低下
菌交代症抗菌薬で常在菌バランスが乱れ耐性菌が増殖大量の抗菌薬投与
院内感染病院内で微生物が患者に伝播して感染MRSA等の薬剤耐性菌
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