1. [誤り]本症例では歩行時のふらつきがみられ、小脳橋角部の病変による小脳障害が示唆される。小脳障害では協調運動障害が生じるため、指鼻試験は拙劣(測定障害)となる。この所見はみられると考えられる。
2. [誤り]小脳障害ではバランス障害が生じるため、つぎ足歩行(タンデム歩行)は不能となる。歩行時のふらつきは小脳失調を反映しており、この所見はみられると考えられる。
3. [誤り]左顔面の感覚鈍麻があることから三叉神経(第V脳神経)の障害が示唆される。三叉神経は角膜反射の求心路を形成するため、三叉神経障害により角膜反射は消失する。この所見はみられると考えられる。
4. [正解]**正しい(みられない所見)。** 深部腱反射の亢進は上位運動ニューロン(錐体路)障害の所見である。本症例では四肢の筋力低下がなく錐体路障害は示唆されないため、深部腱反射の亢進はみられない。小脳橋角部の腫瘍(聴神経腫瘍)では小脳症状・聴神経障害・三叉神経障害がみられるが、錐体路症状は通常出現しにくい。