1. [正解]橋出血では両側の錐体路(皮質脊髄路)が障害されるため四肢麻痺を呈する。橋は脳幹部の一部であり、大脳から脊髄へ向かう両側の運動路が狭い範囲に集中して走行しているため、比較的小さな出血でも両側が障害されやすい。重症例では呼吸障害・意識障害も呈し、縮瞳(両側の縮瞳は橋出血に特徴的)や眼球運動障害も認める。
2. [誤り]視床出血は後大脳動脈の枝である視床膝状体動脈・視床穿通動脈からの出血であり、反対側の片麻痺と感覚障害を呈する。一側性の出血であるため対側の片麻痺にとどまり、四肢麻痺には通常至らない。
3. [誤り]被殻出血は高血圧性脳出血の中でもっとも頻度が高く、レンズ核線条体動脈からの出血で反対側の片麻痺と知覚障害を呈する。一側性の出血であるため四肢麻痺にはならない。
4. [誤り]小脳出血は上小脳動脈分枝の破綻によるもので、初発症状は嘔気・嘔吐、めまい、頭痛が多く、歩行障害・運動失調・失調性言語などを認める。錐体路障害による麻痺は通常みられない。