1. [誤り]脳梗塞は動脈硬化、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病を基盤として発症する疾患であり、中高年から高齢者に多い。平成16年の統計では脳血管疾患の61.0%を占め、加齢とともに増加する。若年者の脳梗塞は稀であり、その場合は心原性塞栓症や特殊な原因を検索する必要がある。
2. [誤り]脳血栓症は脳の主幹動脈またはその分枝のアテローム硬化部位に血栓が徐々に形成され閉塞する疾患である。安静時や睡眠中など血圧・血流が低下している時に発症しやすく、症状は段階的に進行する(階段状増悪)。一過性脳虚血発作が先行することも多い。過激な体動時に多いのは血圧上昇による脳出血の特徴である。
3. [誤り]くも膜下出血は脳動脈瘤の突然の破裂により超急性に発症する疾患である。発症時刻を正確に言えるほど突然であり、「それまで経験したことのない激しい頭痛」が突然生じる。原因の約75〜95%が脳動脈瘤破裂によるもので、慢性に発症することはない。
4. [正解]一過性脳虚血発作(TIA)は、短時間の局所脳機能障害で、定義上発作持続時間が24時間未満のものである。実際には5分以内に極期に達し、持続時間は2〜15分のことが多い。24時間以上3週間以内に消失したものは可逆性虚血性神経脱落症候、3週間以上持続するものは完成卒中と呼ばれる。TIAは脳血栓症の前兆として重要で、発症後1年以内(特に1ヵ月以内)の脳梗塞発症率が高い(30%以上)ため、抗血小板薬による治療が必要である。