1. [正解]心筋梗塞(特に貫壁性梗塞)では心筋の壊死により電気的活動が消失した部位に対応する誘導で異常Q波が出現する。異常Q波は心筋壊死を示す確定的な心電図所見であり、心電図変化の経過としてはST上昇→T波陰性化→異常Q波→冠性T波の順で出現する。異常Q波は梗塞が治癒した後も残存することが多く、陳旧性心筋梗塞の診断にも有用である。
2. [誤り]狭心症は一過性の心筋虚血であり、心筋壊死は生じない。心電図では発作時に心内膜下虚血によるST低下やT波変化がみられることがあるが、虚血が解除されれば正常に回復する。心筋壊死がないため異常Q波は出現しない。
3. [誤り]急性心膜炎では心膜の炎症を反映して広汎な(多くの誘導にわたる)ST上昇がみられるのが特徴的所見であるが、心筋壊死は生じないため異常Q波は出現しない。心筋梗塞のST上昇との鑑別が重要である。
4. [誤り]慢性収縮性心膜炎では心膜の線維化・石灰化により心臓の拡張が制限される。心電図では低電位やT波の平坦化・陰転化がみられることがあるが、心筋壊死は生じないため異常Q波は出現しない。