第09章 循環器疾患 / A. 心臓疾患
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Question
問題 875 「78 歳の男性。胸痛、呼吸困難の精査のため受診。心電図検査で左室肥大所見を認めた。心エコー検査では著明な大動脈弁口の狭窄と左室-大動脈間の圧較差がみられた。」本疾患の所見で適切なのはどれか。
  1. 1Ⅰ音亢進不正解
  2. 2収縮期雑音正解!
  3. 3ランブル音不正解
  4. 4速脈不正解
Explanation
解説
1. [誤り]I音(僧帽弁と三尖弁の閉鎖音)の亢進は僧帽弁狭窄症に特徴的な聴診所見である。僧帽弁狭窄症では硬くなった僧帽弁が勢いよく閉鎖するためI音が亢進する。大動脈弁狭窄症ではI音の亢進はみられず、むしろII音(大動脈弁閉鎖音)が減弱する傾向がある。
2. [正解]大動脈弁狭窄症では狭窄した大動脈弁口を血液が通過する際に、駆出性収縮期雑音が生じる。低ピッチの荒い音で、胸骨右縁第2肋間で最もよく聴取され、頸動脈まで音が伝播(放散)する。心エコーで大動脈弁口の狭窄と左室-大動脈間の圧較差を認めていることから、大動脈弁狭窄症と確定でき、収縮期雑音が聴取される。
3. [誤り]ランブル音(rumble)は僧帽弁狭窄症の拡張期に心尖部で聴取される低音性の雑音である。僧帽弁口が狭窄しているため、拡張期に左房から左室へ血液が通過する際に生じる音であり、大動脈弁狭窄症の所見ではない。
4. [誤り]速脈(急峻な脈の立ち上がり)は大動脈弁閉鎖不全症に特徴的な所見である。大動脈弁狭窄症では弁口の狭窄により血液駆出に時間がかかるため、脈の立ち上がりが遅い「遅脈(小遅脈)」がみられる。速脈と遅脈を混同しないことが重要である。
Key Points
ポイント
  • 大動脈弁狭窄症の聴診所見は駆出性収縮期雑音(胸骨右縁第2肋間、頸部への放散)であり、心電図では左室肥大所見を認める。
  • 大動脈弁狭窄症(AS)=遅脈・収縮期雑音と、大動脈弁閉鎖不全症(AR)=速脈(大脈)・拡張期雑音を混同しないこと。
  • 重要用語: 駆出性収縮期雑音, 遅脈, 左室肥大, 圧較差 を正確に理解しておくこと。
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