1. [誤り]閉塞性肥大型心筋症(HOCM)では心室中隔の非対称性肥厚により左室流出路が狭窄するため、大動脈への血液駆出が障害される。その結果、大動脈圧はむしろ低下する傾向にあり、大動脈圧上昇はみられない。
2. [正解]閉塞性肥大型心筋症は若年者の突然死の原因として最も重要な疾患の一つである。肥大した心筋を基盤として心室頻拍や心室細動などの致死性不整脈が発生しやすく、特に激しい運動時や脱水時に左室流出路閉塞が増悪することで突然死のリスクが高まる。スポーツ選手の突然死の原因としてもよく知られている。
3. [誤り]胸部大動脈瘤は動脈硬化やマルファン症候群、ベーチェット病などによる大動脈壁の脆弱性が原因で生じる疾患である。閉塞性肥大型心筋症は心筋の疾患であり、大動脈瘤を合併する関連はない。
4. [誤り]肺動脈弁狭窄症は先天性心疾患として生じることが多い弁膜症であり、閉塞性肥大型心筋症とは異なる病態である。HOCMにおける狭窄は弁ではなく左室流出路(心室中隔の肥厚部位)に生じる。