第08章 整形外科疾患 / G. 脊髄損傷
1 / 3
Question
問題 781 頸部後縦靭帯骨化症について誤っている記述はどれか。
  1. 150 歳以上に多い。不正解
  2. 2原因はカルシウムの過剰摂取である。正解!
  3. 3進行性の痙性四肢麻痺を起こす。不正解
  4. 4転倒予防のための生活指導を行う。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]誤り(正しい記述)。後縦靭帯骨化症(OPLL)は50歳以上の中高年に好発する疾患である。教科書によれば発生年齢は50歳以上の高齢者の男性に多く、頸椎部の発生は男性に、胸椎部の発生は女性に多いとされている。
2. [正解]**正しい(誤った記述)。** 後縦靭帯骨化症の原因はカルシウムの過剰摂取ではない。本症の原因は不明であり、遺伝や代謝異常など全身的因子を背景とした包括的な疾患として脊柱靭帯骨化症と総称される。耐糖能異常やカルシウム代謝異常との関連が指摘され、家族集積性が高いことから遺伝子レベルでの解析が進められているが、カルシウムの過剰摂取が原因とする根拠はない。カルシウム代謝異常は関連因子の一つであり、過剰摂取とは全く異なる概念である。
3. [誤り]誤り(正しい記述)。後縦靭帯骨化症では骨化が進行して脊髄を圧迫すると、頸髄症として進行性の痙性四肢麻痺を呈する。上位運動ニューロン障害であるため痙性(筋緊張亢進)を伴い、深部腱反射の亢進や病的反射を認める。
4. [誤り]誤り(正しい記述)。後縦靭帯骨化症の患者は軽微な外傷(転倒や追突事故など)で急激に脊髄症状が悪化することがあるため、転倒予防のための生活指導は極めて重要である。激しい頸部の運動や負担を避けるよう教育し、慎重に経過観察する必要がある。
Key Points
ポイント
  • 後縦靭帯骨化症(OPLL)の原因は不明であり、カルシウムの過剰摂取が原因ではない(カルシウム代謝異常は関連因子)
  • 50歳以上の男性に好発し、日本を含む東南アジアに多い疾患で、進行すると痙性四肢麻痺を呈する
  • 重要用語: 後縦靭帯骨化症(OPLL), 原因不明, 痙性四肢麻痺, 転倒予防, 脊柱靭帯骨化症 を正確に理解しておくこと。
◀ 前の問題 ☰ 目次 次の問題 ▶