1. [誤り]間欠跛行の聴取は腰部脊柱管狭窄症の鑑別に有用である。78歳で以前から腰痛がある患者では、腰部脊柱管狭窄症による下肢への放散痛が膝内側痛として自覚されている可能性がある。間欠性跛行の有無を問診で確認することは鑑別診断として意義がある。
2. [誤り]膝蓋跳動は膝関節水腫(関節液貯留)の有無を評価する重要な検査である。78歳肥満女性の膝内側痛からは変形性膝関節症が最も疑われ、関節水腫の合併を評価するために膝蓋跳動の確認は診断に有用である。関節液が貯留すると膝蓋骨を圧迫したときに浮動感を認める。
3. [正解]スパーリング(Spurling)テストは頸椎疾患(頸椎神経根症)の評価に用いられる検査であり、頭部を患側に傾けて頸部を過伸展させながら上方から圧迫し、上肢への放散痛を誘発する。本症例は78歳女性の左膝内側痛であり、頸椎レベルの問題ではないため、スパーリングテストの有用性は最も低い。
4. [誤り]下肢伸展挙上テスト(SLRテスト)は腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経の刺激を検出する検査である。以前から腰痛がある患者であるため、膝内側痛が腰椎由来の放散痛でないか鑑別する目的でSLRテストは有用性がある。