1. [正解]右の片脚立ちで踵の挙上(つま先立ち)ができないのは下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の筋力低下を示し、S1神経根障害が疑われる。S1神経根のデルマトーム(知覚支配領域)は足底と足の外側に相当するため、感覚鈍麻が疑われる部位は足底である。L5/S1間の椎間板ヘルニアによりS1神経根が圧迫され、つま先立ち不能・足底の感覚鈍麻・アキレス腱反射の低下ないし消失を呈する。
2. [誤り]足背中央はL5神経根のデルマトームに相当する。L5神経根障害では母趾の背屈力低下(下垂足)が特徴であり、つま先立ち不能を示す本症例のS1障害とは異なる。L4/5間のヘルニアで障害されるのがL5神経根である。
3. [誤り]下腿内側はL4神経根のデルマトームに相当する。L4神経根障害では膝伸展力の低下と膝蓋腱反射の低下がみられる。L3/4間のヘルニアで障害されるのがL4神経根である。
4. [誤り]大腿前面はL2-L3神経根のデルマトームに相当する。上位腰椎の神経根障害では大腿前面の痛みやしびれが出現するが、つま先立ち不能を示す本症例とは障害レベルが異なる。
| 神経根 | デルマトーム | 障害される筋 | 反射 |
|:---|:---|:---|:---|
| L4 | 下腿内側 | 大腿四頭筋(膝伸展) | 膝蓋腱反射低下 |
| L5 | 足背中央 | 前脛骨筋・長母趾伸筋(母趾背屈) | ― |
| S1 | 足底・足外側 | 下腿三頭筋(つま先立ち) | アキレス腱反射低下 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 腰仙部の神経根とデルマトーム・筋力・反射</p>