1. [誤り]脊髄症型(頚髄症)では脊髄が圧迫されるため、両側性の症状が特徴的である。両手の巧緻運動障害(ボタンかけ困難、箸使いの拙劣さなど)、四肢のしびれ、痙性歩行などがみられる。一側の肩甲背部痛のような片側性の限局した症状は、神経根型の特徴である。重症例では膀胱直腸障害を伴うこともある。
2. [誤り]神経根型では、障害された神経根の支配領域に限局した症状が出現する。深部反射(腱反射)は低下または消失するのが特徴であり、亢進ではない。例えばC5神経根障害では上腕二頭筋反射の低下、C6では腕橈骨筋反射の低下がみられる。これに対し、脊髄症型では病変レベル以下の深部反射亢進とバビンスキー反射陽性など錐体路徴候がみられる。
3. [誤り]関連痛型(局所型)は頚部の疼痛や肩こりが主症状であり、神経根症状や脊髄症状を伴わない。治療は保存的治療が基本であり、安静、消炎鎮痛薬の投与、温熱療法、頚椎カラー装着などで対応する。手術療法が第一選択となるのは脊髄症型で症状が進行性の場合や、神経根型で保存的治療に抵抗する場合である。
4. [正解]頚椎症の保存療法として頚椎牽引は有効な治療法の一つである。頚椎牽引により椎間孔が拡大して神経根の除圧効果が得られ、頚部筋の弛緩も促される。特に神経根型に有効であり、通常5〜10kgの牽引力で1日1〜2回、15〜20分程度実施する。ただし、脊髄症型では牽引により症状が悪化することがあるため慎重な適応判断が必要である。