1. [誤り]慢性腎不全では腎臓でのカリウム排泄能が低下するため、高カリウム血症がみられる。
高カリウム血症は致死性不整脈の原因となり、慢性腎不全の重篤な合併症の一つである。
2. [誤り]慢性腎不全では水の排泄障害による希釈や尿細管でのNa再吸収障害により、むしろ低ナトリウム血症傾向となる。
高ナトリウム血症は脱水時にみられることが多い。
3. [正解]慢性腎不全では腎臓でのリン排泄能が低下するため、高リン血症がみられる。
高リン血症はカルシウムと結合してリン酸カルシウムを形成し、血清カルシウムを低下させる。
これにより二次性副甲状腺機能亢進症が惹起され、腎性骨異栄養症の原因となる。
4. [誤り]慢性腎不全では高リン血症に伴う低カルシウム血症がみられ、高カルシウム血症ではない。
さらに腎臓での活性型ビタミンDの産生低下も低カルシウム血症に寄与する。
| 電解質 | 慢性腎不全での変動 | 機序 |
|:---|:---|:---|
| カリウム(K) | 高値 | 腎排泄低下 |
| ナトリウム(Na) | 低値傾向 | 希釈・再吸収障害 |
| リン(P) | 高値 | 腎排泄低下 |
| カルシウム(Ca) | 低値 | 高P血症・ビタミンD活性化障害 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 慢性腎不全における電解質異常</p>