1. [誤り]アジソン病は副腎皮質機能低下症であり、ACTHの上昇がみられる疾患である。
TSH(甲状腺刺激ホルモン)とは関連しない内分泌疾患である。
2. [誤り]バセドウ病では抗TSH受容体抗体により甲状腺が刺激され、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される。
甲状腺ホルモン高値に対するネガティブフィードバックにより、TSHはむしろ著明に低下する。
3. [正解]粘液水腫は原発性甲状腺機能低下症の病態であり、甲状腺自体の障害により甲状腺ホルモンが低下している。
甲状腺ホルモンの低下に対するネガティブフィードバック機構により、下垂体からのTSH分泌が代償性に増加する。
これは内分泌系のフィードバック調節の典型例であり、原発性と中枢性の鑑別に重要である。
4. [誤り]胞状奇胎ではhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が大量に産生される。
hCGはTSHと構造が類似しており、TSH様作用で甲状腺を刺激するが、TSH自体はフィードバックにより低下する。
| 疾患 | TSH | 甲状腺ホルモン | 機序 |
|:---|:---|:---|:---|
| 粘液水腫(原発性低下症) | 高値 | 低値 | 甲状腺障害→フィードバックでTSH上昇 |
| バセドウ病(亢進症) | 低値 | 高値 | 抗体刺激→フィードバックでTSH低下 |
| 中枢性甲状腺機能低下症 | 低値 | 低値 | 下垂体障害→TSH分泌低下 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 甲状腺疾患におけるTSHと甲状腺ホルモンの変動</p>