1. [正解]静止時振戦(安静時振戦)はパーキンソン病に特徴的な症状であり、肝硬変の症状ではない。肝硬変では肝性脳症に伴う羽ばたき振戦(asterixis、flapping tremor)がみられる。これは両手を前方に伸ばした時に手指・手首に不規則な粗大振戦が出現する所見で、静止時振戦とは全く異なる。
2. [誤り]脾腫は肝硬変の代表的な所見である。門脈圧亢進により脾静脈に血液がうっ滞し、脾臓が腫大する。その結果、脾機能亢進症をきたし、汎血球減少(血小板減少、白血球減少、貧血)が生じる。触診で左季肋部に腫大した脾臓を触知する。
3. [誤り]痔核(痔)は肝硬変で出現する所見である。門脈圧亢進により下直腸静脈叢(側副血行路の一つ)がうっ血し拡張することで生じる。食道静脈瘤と同様に門脈大循環系の側副血行路形成の一つである。
4. [誤り]腹水は非代償性肝硬変の主要な症状である。門脈圧亢進による静水圧上昇と、肝臓でのアルブミン産生低下による膠質浸透圧低下が原因で腹腔内に体液が貯留する。腹部膨満感として自覚され、緊満した腹水は波動を触れる。