1. [誤り]浮腫は体液が間質に貯留する状態であり、通常は圧痕を残すびまん性の腫脹として現れる。限局した半円球状の膨隆として出現することは考えにくく、また外力による急性期に起こる病態としては不適切である。
2. [正解]指圧による外力で肋骨周囲の血管が損傷され、出血した血液が皮下組織に貯留して皮下血腫を形成したと考えられる。疼痛部位に一致して半円球状の膨隆が出現しており、受傷直後から膨隆が形成される点が皮下出血(皮下血腫)に特徴的である。高齢者は血管壁が脆弱化しており、軽度の外力でも皮下出血を起こしやすい。
3. [誤り]皮下膿瘍は細菌感染による膿の貯留であり、発症には通常数日以上の経過を要する。受傷当日に膿瘍が形成されることはなく、また発赤・熱感などの炎症徴候を伴う。本症例のように受傷直後の膨隆には合致しない。
4. [誤り]血胸は胸腔内への出血であり、体表面から半円球状の膨隆として視認することはできない。血胸は呼吸困難や胸部打診での濁音として現れるが、外見上の限局性膨隆は生じない。