第02章 消化管疾患 / B. 食道疾患
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Question
問題 116 「70歳の男性。嚥下障害と体重減少で来院し、食道癌と診断された。さらに右眼瞼下垂と縮瞳が認められた。」本疾患について適切なのはどれか。
  1. 1腺癌が多い。不正解
  2. 2中部食道に多い。正解!
  3. 3化学療法は用いられない。不正解
  4. 4予後は良い。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]食道癌は扁平上皮癌が約90%以上を占め、腺癌が多いわけではない。腺癌は欧米では増加傾向にあるが、日本では依然として扁平上皮癌が大部分を占める。バレット食道(逆流性食道炎により食道粘膜が胃粘膜化生した状態)から腺癌が発生することがある。
2. [正解]食道癌の好発部位は中部食道(胸部中部食道)であり、次いで下部食道に多い。中部食道は食道全長の約中央に位置し、気管分岐部レベルに相当する。上部食道(頸部食道)は比較的少ない。症例の眼瞼下垂・縮瞳はホルネル症候群であり、食道癌の交感神経浸潤を示唆する。
3. [誤り]食道癌には化学療法が重要な治療選択肢として用いられる。5-FU、シスプラチンなどの抗癌薬による化学療法や、化学療法と放射線療法を組み合わせた化学放射線療法が行われる。手術不能例や術後補助療法として効果がみられる症例もある。
4. [誤り]食道癌は予後不良の癌の一つであり、予後が良いとは言えない。5年生存率は進行度によって異なるが、全体で20%前後と考えられている。早期癌では90%以上と予後良好だが、進行癌では予後は厳しい。早期発見が重要である。
Key Points
ポイント
  • 食道癌の組織型:90%以上が扁平上皮癌(腺癌ではない)
  • 好発部位:中部食道>下部食道>上部食道の順
  • 治療:外科手術、化学療法、放射線療法の集学的治療が行われる
  • 重要用語: 食道癌、扁平上皮癌、中部食道好発、化学放射線療法 を正確に理解しておくこと。
特徴内容
組織型扁平上皮癌90%以上
好発部位中部食道>下部食道
治療外科手術、化学療法、放射線療法
予後5年生存率20%前後(進行度による)
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