第01章 感染症 / B. 細菌感染症
1 / 3
Question
問題 23 細菌性食中毒で球麻痺症状を起こすのはどれか。
  1. 1サルモネラ菌不正解
  2. 2ボツリヌス菌正解!
  3. 3腸炎ビブリオ不正解
  4. 4カンピロバクター不正解
Explanation
解説
1. [誤り]サルモネラ菌は感染侵入型の食中毒を起こし、肉・卵・乳製品が原因食品となる。主な症状は水様便、腹痛、発熱であり、神経症状は呈さない。潜伏期間は6〜48時間である。
2. [正解]ボツリヌス菌は毒素型食中毒の原因菌である。ボツリヌス毒素は神経筋接合部においてアセチルコリンの放出を阻害し、弛緩性麻痺を引き起こす。教科書にも「視力低下・複視・眼瞼下垂・瞳孔散大などの眼症状、発語障害・嚥下障害・呼吸困難などの球麻痺症状」と記載されている。いずし・真空包装食品が原因食品となり、80度30分または100度1分で毒素は不活性化される。
3. [誤り]腸炎ビブリオは感染侵入型の食中毒を起こし、生魚介類が原因食品となる。主な症状は激しい水様便と腹痛であり、神経症状は呈さない。潜伏期間は10〜20時間である。
4. [誤り]カンピロバクターは感染侵入型の食中毒を起こし、鶏肉・水が原因食品となる。主な症状は水様便、腹痛、発熱であり、球麻痺症状は生じない。潜伏期間は2〜7日と比較的長い。
Key Points
ポイント
  • 食中毒で神経症状(球麻痺)を呈するのはボツリヌス菌のみである。ボツリヌス毒素は弛緩性麻痺を起こす点が、破傷風毒素(痙性麻痺)との重要な違いである。
  • 食中毒は毒素型(ブドウ球菌・ボツリヌス菌)と感染型(サルモネラ・腸炎ビブリオ・カンピロバクター)に分類され、毒素型は潜伏期間が短く発熱を伴わないことが多い。
  • 重要用語: ボツリヌス毒素, 弛緩性麻痺, 球麻痺, 毒素型食中毒 を正確に理解しておくこと。
原因菌食中毒の型原因食品潜伏期間特徴的症状
サルモネラ感染侵入型肉・卵・乳製品6〜48時間水様便・発熱
腸炎ビブリオ感染侵入型生魚介類10〜20時間激しい水様便・腹痛
ボツリヌス毒素型いずし・真空包装食品18時間前後球麻痺・弛緩性麻痺
カンピロバクター感染侵入型鶏肉・水2〜7日水様便・腹痛・発熱
ブドウ球菌毒素型弁当・にぎりめし2〜4時間嘔吐が主体
◀ 前の問題 ☰ 目次 次の問題 ▶