1. [誤り]GPT(ALT)は主に肝臓に多く含まれる酵素であり、肝障害の指標として用いられる。心筋梗塞で上昇する酵素はGOT(AST)、CK(特にCK-MB)、LDH、トロポニンT、ミオグロビンなどであり、GPT(ALT)は心筋特異性が低く、心筋梗塞の診断には有用でない。
2. [誤り]ニトログリセリンは冠動脈を拡張し心臓への前負荷を軽減する薬剤であるが、心筋梗塞では冠動脈が完全閉塞し心筋壊死が生じているため、ニトログリセリンでは胸痛は改善しない。ニトログリセリンが有効なのは狭心症であり、心筋梗塞との重要な鑑別点となる。
3. [誤り]心筋梗塞では心筋壊死に対する炎症反応として白血球は増加(白血球増多)する。白血球減少ではなく増加が正しい所見である。発症後数時間以内に上昇し、数日で正常化する。
4. [正解]心筋梗塞では心筋壊死により心電図上に異常Q波が出現する。異常Q波は貫壁性心筋梗塞の特徴的な所見であり、壊死部位に対応する誘導に出現する。心電図変化の経過はST上昇→T波陰性化→異常Q波→冠性T波の順で出現する。異常Q波は梗塞の治癒後も残存することが多い。