1. [誤り]僧帽弁狭窄症では拡張期に僧帽弁口が狭窄し、左房から左室への血液流入が障害される。その結果、左房内に血液がうっ滞し左房圧は上昇する(低下ではない)。左房圧上昇は肺静脈圧・肺毛細血管圧の上昇をきたし、肺うっ血や肺水腫の原因となる。
2. [正解]僧帽弁狭窄により左房から左室への血液流入が減少するため、左室の拡張末期容量が減少し、1回拍出量および心拍出量が減少する。正常の僧帽弁口面積は4〜5cm²であるが、1〜1.5cm²以下になると臨床症状が出現する。心拍出量減少により易疲労性や運動耐容能低下がみられる。
3. [誤り]拡張期血圧の低下は大動脈弁閉鎖不全症の特徴的所見であり、僧帽弁狭窄症の主徴ではない。僧帽弁狭窄症では血圧に特徴的な変化はみられない。大動脈弁閉鎖不全症では拡張期に大動脈から左室へ逆流するため拡張期血圧が低下し、脈圧が増大する。
4. [誤り]僧帽弁狭窄症では左室への血液流入が制限されるため、左室は容量負荷も圧負荷も受けず、左室肥大は生じにくい。むしろ左室は縮小傾向を示す。拡大するのは左房であり、さらに進行すると肺高血圧により右室肥大をきたす。