1. [誤り]僧帽弁狭窄症では拡張期に左房から左室への血液流入が障害され、左房圧が上昇する。左房圧上昇は肺静脈圧・肺毛細血管圧の上昇をきたし、肺うっ血を生じる。臥位では肺うっ血が増悪するため、座位で呼吸する起坐呼吸がみられる。夜間発作性呼吸困難も特徴的である。
2. [誤り]僧帽弁閉鎖不全症では収縮期に左室から左房へ血液が逆流し、全身への有効心拍出量が低下する。その結果、疲労感や易疲労性、労作時呼吸困難などの症状が出現する。左室と左房の容量負荷が徐々に進行する。
3. [誤り]大動脈弁狭窄症では左室から大動脈への駆出が障害され、心拍出量が低下する。体動時や体位変換時に心拍出量が急激に低下すると脳血流が減少し、失神やめまいが出現する。失神・狭心症状・労作時呼吸困難が大動脈弁狭窄症の3大症状である。
4. [正解]大動脈弁閉鎖不全症では拡張期に大動脈弁が完全に閉鎖せず、大動脈から左室へ血液が逆流する。この逆流により拡張期血圧は低下する(上昇ではない)。一方、左室拡大により1回拍出量が増加するため収縮期血圧は上昇し、脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧の差)が著明に増大する。脈は急峻に立ち上がり、収縮期に体全体のゆれや頭部のゆれがみられることがある。