1. [誤り]CT検査は骨折や頸椎損傷の有無を迅速に評価でき、腕神経叢引き抜き損傷に伴う横突起骨折、鎖骨骨折、肩甲骨骨折などの骨性損傷を検出できるため有用である。外傷初期の救急診断では頻用される。
2. [誤り]MRI検査は腕神経叢の直接的な描出と神経根の状態評価に最も有用な画像検査である。神経根の引き抜き損傷(偽性髄膜瘤の形成)、神経の連続性、浮腫や出血などを詳細に評価できる。診断確定と治療方針決定に不可欠である。
3. [誤り]筋電図検査(針筋電図と神経伝導検査)は神経損傷の部位・程度・重症度の評価に有用であり、脱神経所見の確認、神経支配筋の障害範囲の特定、予後判定(神経再生の有無)に用いられる。受傷後3〜4週以降に施行する。
4. [正解]超音波検査は本症例の診断に対して有用性が最も低い。右肩への外傷後に右上肢の自動運動不能と知覚異常を認めることから、バイク転倒時の衝撃による腕神経叢損傷(特に引き抜き損傷)が強く疑われる。超音波検査は表在性の軟部組織や末梢神経の観察には有用だが、腕神経叢のような深部の神経構造の詳細な評価は困難であり、神経根引き抜き損傷の診断精度は他の検査(特にMRI)に比べて著しく劣る。