1. [誤り]静止時振戦はパーキンソン病の特徴的な振戦であり、安静時に手指の丸薬丸め運動(pill rolling tremor)がみられる。
中脳黒質のドパミン神経変性が原因であり、肝性脳症の所見ではない。
2. [誤り]企図振戦は小脳障害でみられる振戦であり、目標に手を近づけるほど振戦が増大する。
小脳梗塞や多発性硬化症などで出現し、肝性脳症では認められない。
3. [誤り]動作時振戦は動作中に出現する振戦で、本態性振戦が代表的である。
最も頻度の高い不随意運動の一つであるが、肝性脳症の特徴ではない。
4. [正解]肝性脳症では羽ばたき振戦(アステリクシス、フラッピング振戦)が特徴的にみられる。
両上肢を前方に伸展し手関節を背屈させると、手首が不規則にパタパタと落下する運動が出現する。
肝硬変の非代償期に血中アンモニア値が上昇し、脳に毒性物質が蓄積することで生じる。
肝性脳症の初期〜中等度に出現し、重度になると昏睡に至る。
| 振戦の種類 | 特徴 | 関連疾患 |
|:---|:---|:---|
| 静止時振戦 | 安静時に出現、丸薬丸め運動 | パーキンソン病 |
| 企図振戦 | 目標接近で増大 | 小脳障害 |
| 動作時振戦 | 動作中に出現 | 本態性振戦 |
| 羽ばたき振戦 | 手関節背屈で不規則落下 | 肝性脳症 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 振戦の種類と関連疾患</p>