1. [誤り]食道癌では腫瘍による食道狭窄のため嚥下困難が生じ、食事摂取量が低下する。さらに癌による消耗(悪液質)が加わり、進行に伴って著明な体重減少がみられる。体重減少は食道癌の重要な症状である。
2. [正解]食道癌は女性に多いという記述は誤りである。実際には60歳以上の高齢男性に多く、男女比は約6:1である。危険因子として喫煙・飲酒・熱い食物の摂取が挙げられ、これらの生活習慣が男性に多いことが男女差の原因と考えられている。
3. [誤り]「食道下部に好発する」という記述も不適切である。食道癌の好発部位は中部食道(胸部中部食道)であり、次いで下部食道に多い。上部食道は比較的少ない。中部食道は食道全長の約中央に位置し、気管分岐部レベルに相当する。
4. [誤り]嚥下困難は食道癌の最も重要な症状である。初期は無症状あるいは嚥下時に「しみる」程度であるが、進行癌では腫瘍による食道内腔の狭窄のため、特に固形物の嚥下困難が顕著となる。嚥下困難の程度は癌の進行度を反映する。